
▼10年遅れて古紙は鉄スクラップの後追いをしているということをある商社の関係者から聞いたのは確か1990年代の後半のことだった。鉄スクラップを輸出し始めた頃は国内の電炉メーカーから国賊扱いにされたとも。畑違いの話が面白く新鮮な響きで耳に入ってきたが、あれから10年近い歳月が経過した。昨年の市中スクラップの回収量は3,500万トン、輸出が766万トンで輸出比率は22%にも達している。
▼鉄スクラップの輸出が輸入を上回るようになったのは1990年代初め(92年)。古紙は98年に逆転するが、輸出が輸入を大きく上回るのは01年から。10年足らず遅れたことになる。鉄スクラップの輸出先は韓国、台湾、中国で三分しているが(古紙は中国に大きく偏る)、最近の鉄鋼業界の専門紙を見ると「変貌する鉄スクラップ市場、価格決定権は海外に」などという見出しが踊っている。
▼90年代までは鉄スクラップと段ボール古紙の国内価格は似たような動きをしていたが、03年頃から大きく乖離する。鉄が回復軌道に乗り、段ボールが取り残されたからである。鉄は現在、トン3万円台後半で推移しているのに対し段ボールの建値はいまだ1万円台。輸出手取りが2万円台に乗せてきたが…。
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