帝国データバンクによると2023年は食品の約3万2千点で値上げが実施され、記録的な値上げラッシュの年となった。今年は沈静化すると言われながら、1~5月で決定している製品だけでも約4千点。年間では1万~1万5千点に上ると予想されている。決まった約半数が「加工食品」で、値上げ率の平均は13%。原材料高やエネルギー高の他、72%が包装・資材高を値上げ理由に挙げている。
▼加工食品といえば、段ボール需要の最大シェアを占め、約4割に上っている。今年1月の速報値によると、段原紙の国内出荷は3.5%減のスロースタートだった。食品値上げの影響が尾を引くとはいえ、生活に欠かせない必需品なので、一過性の落ち込みと思いたいところ。だが、消費者行動が変容した側面も大きいのではないか。
▼昨年後半から顕著なのが、外食需要の盛り上がりだ。「食べログ」の10~12月のネット予約者数は前年同期より4割増えた。総務省の家計調査報告をみても、23年の消費支出で食料費が2.4%減った一方で、外食費が12.1%増えている。コロナ明けの反動もあって、外食回帰が定着し、加工食品を軸とした段ボールは苦戦が続くのではないか。古紙の発生でも家庭系から事業系への移行が起きそうだ。
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