新春にBI(ビジネスインサイダー)という専門ウェブメディアで作家の佐藤優が寄稿していた2022年に注目すべき3つのキーワード。その1つが「第三次世界大戦の危機」だった。氏は元在ロシアの外交官で現地事情に精通している。両国の歴史的背景やロシアの軍備配置の変化、そしてプーチン大統領の行動原理から、ウクライナ侵攻を予見していたというわけだ。
▼他に挙げていたキーワードというのが「中小企業」である。日本で420万ほどある企業数の99%は中小企業。従業員に占める割合も67%を占める。その中小企業が①後継者不足、②産業構造の変化という危機に直面している。日本経済の屋台骨である中小企業が存続しなければ、経済の底が抜けることになり、それを守る仕組みが必要だという。
▼古紙問屋でみれば、①次世代へ事業承継は進んだが、②紙離れ・発生減への対応が欠かせない。製紙メーカーにすると自社系列で集める古紙は1割に満たず、中小の古紙問屋に依存するリスクがある。古紙の調達価格が安定していても、古紙問屋の経営が安定するかは別の問題だからだ。寄稿でのユニークな提案が、大企業で経営知識を得た人材が副業でM&Aしたり経営参画する手法だ。果たして古紙業界でも現実化するか。
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