
今年、CO2排出量をどれほど減らしたのか、対外的に示せる古紙問屋があるだろうか?パリ協定の合意のもと、経済活動で排出ゼロを目指すことはサプライチェーンの中に組み込まれた中小企業にも及ぶ。今回の製紙メーカーによる紙・板紙の価格修正は従来と決定的に異なり、脱炭素対応を折り込んだものだった。古紙の価格交渉でもCO2の削減努力が問われる時代となってきたのではないか。
▼トヨタ自動車は主要1次取引先に対し、21年のCO2排出量を前年比より3%減らすことを求めている。今後は2次、3次の取引先まで広がる可能性もあるという。つまり非上場や中小企業であっても削減目標が課され、取引先から外されることもありうるわけだ。既に飲料メーカーでも段ボールのパッケージにCO2排出削減を課しており、いずれはその原料である古紙にも波及するとみられる。
▼廃棄物事業者で脱炭素の取組みで一歩抜きん出るのが、加山興業(愛知県)やリマテック(大阪府)。ともにSBTイニシアティブの認証を受けており、これに基づく削減策を強化している。前者は産廃やRPFの事業を手掛け、後者は廃油事業を展開。取引先からの期待も高いそうだ。脱炭素は賛同の連鎖であり、価格の連鎖にもなっていく。
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