各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡しても、紙媒体の新聞生産が伸びている国はない。
▼しかし印刷・情報用紙の生産・消費に限ると、各国の事情が異なる。米国・日本では減少傾向だが、中国では増加傾向にある。中国の印刷・情報用紙の生産量は17年をピークに、21年まで減少が続いた。米国や日本のようにこのままピークアウトするかと思ったが、22年からは一転して増加に転じ、25年には過去最高の生産量が濃厚となっている。
▼中国では紙のコンテンツの販売が伸びている訳ではなく、生活に必要な紙の消費量がこれまではかなり低く、ようやく伸びている段階だと言える。22年の印刷・情報用紙の1人当り消費量は、日本が47キロ、韓国が35キロ、米国が33キロに比べて中国は15キロで、他国と比べてまだ低く、今後の増加が予想される。
▼近年の中国は以前よりも都市化が進み、中所得者層が増えたことで、紙の消費量が増えていると言われている。習い事に通う層が増え、カタログ需要も拡大する等、様々な紙の消費が増えている。古紙禁輸以降は、自国のパルプ生産設備が増えていることも、紙の消費増に拍車を掛けている。
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
コラム「虎視」
段ボール古紙の調達価格が、段原紙の市況上昇のなか、据え置かれている。段原紙は2017年以降、5回目となる値上げ[...]
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]