
▼過日、日本新聞協会で講演する機会を頂いた。各新聞社は消費税増税に伴う値上げが読者離れを加速させるとして、軽減税率の適用を求めている。同時に原料が高騰して新聞用紙へ価格転嫁されると収益を圧迫するので、古紙への関心も高いようだ。2008年に起きた28年ぶりの新聞用紙値上げも禍根を残している。
▼新聞用紙の生産量は2007年まで右肩上がりだった。すでに部数は減っていたが、輸入品が国内生産にシフトしたためだ。いよいよ中国と古紙の争奪戦が激しくなり、2008年前半まで国内製紙は輸入価格に匹敵する価格で調達。ところが、リーマン・ショックとともに二度目の用紙値上げ交渉、古紙のプレミアム価格は消え去った。以降、新聞用紙の生産量も減らし、昨年はピークに比べ55万トン減、14%の落ち込みだった。
▼逆に高まったのが国際商品としてみたときの日本の新聞古紙の優位性だ。欧米に比べると発生の減少幅は小さく、品質、デリバリー、契約等における評価は揺るぎない。2010年半ば頃からは日本品が国際価格を牽引するようになり、今年は中国だけでなく、韓国からの引き合いも強まった。一方の国内製紙の古紙に対する照度は弱まり、この数年で彼我の差を感じさせる。
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