
▼繊維リサイクル業の歴史は古い。中古衣料はリユースとしての再利用が江戸時代から普及し、また洋紙生産が始まった当初はボロを製紙原料として使用していた。近代化が進むにつれ、工業用や軍事用にウエスの需要が伸び、反毛は布団や内装用への需要が伸びた。
▼現在、日本全国に約200社ほどの中古衣料選別業者と約300社ほどのウエス業者がある。特にウエス業は近代における繊維リサイクルの始まりと言われており、創業百年を超える業者も多い。その古参のウエス業者が壊滅するのではないかと危惧されている。それはここ数年来、海外から中古衣料買い付け業者が殺到し、仕入価格が軒並み高騰したからである。
▼ウエス業者にとって仕入価格がキロ当たり30円、40円になってくると、差益が少ないウエスの選別・加工・販売業では採算が合わない。これまでウエスは国内での加工・販売がメインだったが、現在は海外のバイヤーが「込ボロ」として原料を根こそぎ持って行ってしまうので、逆に国内でウエスの供給不足が続いている。数年前は古紙、鉄、ペットボトルも国内で不足する状況に陥っていたが、リーマンショックで資源バブルが崩壊し、国内回帰の風潮が強まった。古布バブルは今後どうなるか。
2025年12月15日
コラム「虎視」
高3の息子は奈良高専の情報工学科に通っているが、今週、社会見学活動で大阪府警を訪問する。「サイバー攻撃やサイバ[...]
2025年12月08日
コラム「虎視」
03年に高良・高橋常務、古紙ジャーナル創業者の父、私の3人で、愛媛県の常裕パルプ工業を訪問した。そこで古紙パル[...]
2025年12月01日
コラム「虎視」
日本国内の古紙利用工場は中小を含めて約140カ所。そのうち家庭紙(ティッシュ・トイレット等)を生産するのは52[...]
2025年12月01日
ちょっとブレイク
凄い時代が来たものである。大谷選手は、投手で10奪三振の好投を見せながら同じ試合で3本塁打を放ち、全てのメジャ[...]