
古紙市場が成熟するに従い、古紙問屋の業界団体である組合の求心力も低下する。組合員としての唯一の資格でもある製紙メーカーへ直接販売できる「直納権」は、重みが薄れた。また古紙リサイクルの認知も広がり、社会的地位も確立された。各地域組合が設立された1960年代、回収量は400万トン足らずで、組合員の事業や企業としての基盤も脆弱だったのだ。
▼定款には多選を制限する規定がなく、全原連の栗原理事長は9期18年、関東商組の大久保理事長は7期13年を務める。若い組合員の成り手がいないわけではない。しかし、名誉職である理事長への出馬意欲は弱く、「向いていない」「本業が忙しい」といった自身の理由から、「(活動に)期待がもてない」「他候補を押しのけてまで…」といった組織への配慮や失望ともとれる発言も耳にする。
▼脱炭素やDXといった古紙を取り巻く環境も変わる中で、業界を挙げた改革に取り組まなくていいのか。本格的な淘汰再編の波も起きている。個社の経営判断で、撤退・閉鎖・廃業が各地で起きていくと、せっかく集めた古紙の流通に分断が起きないだろうか。個社では難しい仕組みづくりや、古紙を取りこぼさないセーフティネットこそ、組合員の共通利益になるはずだ。
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