以前放送された、テレビ東京系「未来世紀ジパング」では、古紙や廃プラの中国向け輸出が滞っていることが取り上げられ、大きな反響を呼んだ。特に古紙だけで年間1000万トン以上を中国に輸出していた米国の悲壮感が漂う状況は、特徴的だと言えるだろう。
この放送では、廃棄物・有価物・資源物・専ら物という表現は一切使われず、全てひっくるめて終始「ごみ」と呼ばれた。中国で古紙を満載したトレーラーの映像でも、「これらのごみは今後どうなるのか」というテロップが流れた。古紙業界に携わる全ての人々は、大きな違和感を覚えたはず。再利用するものは資源物でありごみではない、と。
テレビ番組は大きな影響力があり、専門用語の使い方に注意が必要だ。日本では廃棄物、有価物という言い方をする。前者はごみ、後者は再生資源を指す。一方、中国語では、輸入ごみを「洋垃圾」、価値あるものを含めて廃棄されるものを「廃物」と呼ぶ。廃物には古紙が含まれている。この2つを混同して廃物までごみと訳し、誤解が生じたのではないか。
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