2018年2月26日 オピニオン » 1268号

ちょっとブレイク

ちょっとブレイク」

 セレッソ大阪。かつての日本リーグでは、釜本らが在籍する名門ヤンマーとして数々のタイトルを獲得してきたが、Jリーグ開幕以後はJ2に3度降格するなど、不安定な戦いを続けてきた。しかし昨年から、OBであるユンジョンファン監督が就任。監督としては鬼軍曹と呼ばれるスパルタ監督だが、彼のニックネームは知恵者。知識に裏付けされた戦術とトレーニングにより、チームは劇的に変化を遂げた。そして昨年11月、初タイトルを掛けたルヴァンカップ決勝。相手は因縁の川崎フロンターレだった。

 思い返すと2000年のJリーグファーストステージ最終節。セレッソ大阪は勝てば初優勝という大1番で、最下位だった川崎フロンターレをホームに迎える。攻撃の核は、当時日本代表の西澤明訓と森島寛晃、当時韓国代表の盧廷潤(ノジュンユン)と尹晶煥(ユンジョンファン)。ちなみに翌年からは韓国代表の黄善洪(ファンソンホン)も加入している。この試合、先制されて苦しい展開だったが、後半に西澤のファインゴールで追い付く。しかし延長戦でVゴールを決められ、万事休す。満員のホームは静まり返った。いわゆる「長居の悲劇」である。

 その時ピッチにいて悔し泣きをしたユンジョンファンが、監督としてついに悲願を達成した。25年目の初タイトル。「このタイトルはクラブにとって悲願だが、私にとっては始まり」という言葉が心強い。指導者によってチームは劇的に変わる。会社も然り。

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