セレッソ大阪。かつての日本リーグでは、釜本らが在籍する名門ヤンマーとして数々のタイトルを獲得してきたが、Jリーグ開幕以後はJ2に3度降格するなど、不安定な戦いを続けてきた。しかし昨年から、OBであるユンジョンファン監督が就任。監督としては鬼軍曹と呼ばれるスパルタ監督だが、彼のニックネームは知恵者。知識に裏付けされた戦術とトレーニングにより、チームは劇的に変化を遂げた。そして昨年11月、初タイトルを掛けたルヴァンカップ決勝。相手は因縁の川崎フロンターレだった。
思い返すと2000年のJリーグファーストステージ最終節。セレッソ大阪は勝てば初優勝という大1番で、最下位だった川崎フロンターレをホームに迎える。攻撃の核は、当時日本代表の西澤明訓と森島寛晃、当時韓国代表の盧廷潤(ノジュンユン)と尹晶煥(ユンジョンファン)。ちなみに翌年からは韓国代表の黄善洪(ファンソンホン)も加入している。この試合、先制されて苦しい展開だったが、後半に西澤のファインゴールで追い付く。しかし延長戦でVゴールを決められ、万事休す。満員のホームは静まり返った。いわゆる「長居の悲劇」である。
その時ピッチにいて悔し泣きをしたユンジョンファンが、監督としてついに悲願を達成した。25年目の初タイトル。「このタイトルはクラブにとって悲願だが、私にとっては始まり」という言葉が心強い。指導者によってチームは劇的に変わる。会社も然り。
2024年09月30日
コラム「虎視」
福田三商はM&Aで大きくなった古紙問屋で、元々は福田紙原料と三商紙業(福田紙原料と鈴六商店の合弁)が合併して6[...]
2024年09月23日
コラム「虎視」
最近の若者の間で「オタク」は憧れの対象なのだという。『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史著)によると、彼らは[...]
2024年09月16日
コラム「虎視」
23年末の日本の新聞発行部数は2859万部となり、全盛期だった97年時の5376万部から47%減少した。世界的[...]
2024年09月09日
コラム「虎視」
脱炭素の対応は競争力には繋がるものの、投資に対する費用対効果がみえにくい。というより、成果を実感することが難し[...]