▼回収量の半分近くが輸出されるPETボトルは古紙以上に市況変動も激しい。年初めに比べPETフレークの市況は二割近く下落。そのため容リ法に基づく指定法人ルートで落札した事業者が、価格下落と需要減に耐え切れずギブアップ。容リ協会は年度途中で異例の振替えを行った。当初の二番、三番札と次点の事業者に割り当てる筈が、五番札を経ても決まらなかった。
▼振替えは落札数量で上位何社かの落札分で、全体の二割にあたる四万トン超ものボリュームがあったとみられる。結局、再入札で事業者を再選定したというが、本来、契約破棄は向こう三年間入札に参加できないという規定も、この事業者らは来年度の入札を特例的に認めるという。全てが異例づくしというより、もはや制度崩壊していると言っても過言ではない。
▼行政や法制度の仕組みに則ったリサイクルでは、公平性や一貫性が求められる。当然、市場原理とは相容れない部分が出てくるが、価格急落による棄権を認めるならば、価格が上昇した局面では、どう対応するのか。容リ制度ありきのPET再生事業者が多いこともこの問題を複雑化させている。来年二月から行政回収を始める大阪市も入札で古紙を売却するが、入札制度にもひと工夫欲しい。
2024年12月16日
コラム「虎視」
2000年代の中国の製紙業の発展は驚異的な増設スピードで、瞬く間に世界一の製紙大国となった。
[...]
2024年12月09日
コラム「虎視」
マレーシアの経済発展は目覚ましいが、製紙業の発展も目覚ましいものがある。11年前に訪問した時は、王子グループの[...]
2024年12月02日
コラム「虎視」
働き方改革によって古紙業界ではドライバー不足に陥る懸念があった。時間外労働の上限規制(年間960時間)が敷かれ[...]
2024年12月02日
ちょっとブレイク
母がヒッポファミリークラブという多言語の国際交流クラブに入っていたので、海外からのホームステイを積極的に受け入[...]