▼古紙輸出価格の動向は混沌としている。特に今年から中国が輸入を禁止したMIX古紙は、今後も弱含みが続くとみられる。これは世界的な傾向であると言えるだろう。MIX古紙の世界の輸出入量は約1,800万トン。輸入ではそのうち中国が570万トンで32%を占めている。欧州各国の域内輸出入分である約550万トンを差し引くと、さらに割合は跳ね上がり、46%となる。
▼年間360万トンのMIX古紙を輸出している米国では、各ヤードに溢れている模様。また米国国内のMIX古紙価格は、一部ではゴミ化するほどの価格帯に突入している。現在の米国の国内MIX古紙価格は28~44ドル、輸出向けで48~66ドル。問屋店頭価格ではキロ3円~5円である。中国の環境規制によって、世界全体の古紙リサイクルが暗礁に乗り上げるかもしれない。
▼2016年の中国のMIX古紙輸入量は570万トンで、輸入額は8億7千万ドル(約966億円)。1トン当りの平均価格は153ドルで、日本の問屋店頭換算ではキロ14.8円ほどになる。この1千億円市場のMIX古紙はどこに向かうのか。インドは316万トンのMIX古紙を輸入しているが、次の市場になり得るのか。
2024年09月30日
コラム「虎視」
福田三商はM&Aで大きくなった古紙問屋で、元々は福田紙原料と三商紙業(福田紙原料と鈴六商店の合弁)が合併して6[...]
2024年09月23日
コラム「虎視」
最近の若者の間で「オタク」は憧れの対象なのだという。『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史著)によると、彼らは[...]
2024年09月16日
コラム「虎視」
23年末の日本の新聞発行部数は2859万部となり、全盛期だった97年時の5376万部から47%減少した。世界的[...]
2024年09月09日
コラム「虎視」
脱炭素の対応は競争力には繋がるものの、投資に対する費用対効果がみえにくい。というより、成果を実感することが難し[...]