コラム【虎視】1197号

コラム「虎視」

▼日本から台湾向けの古紙輸出量は二〇一四年の三十三万トンまで増加傾向だったのが息切れ。一五年は二十二万トン、今年一―七月も十万八千トンと前年同期比で二一%減っている。台湾は慢性的に古紙が不足し、需要は堅調にもかかわらず、輸出量が伸び悩むのは、いくつか理由が考えられる。

▼一つは台湾の製紙産業が輸出型で、段原紙の製品価格が常に他国との競争にさらされる。相対的に古紙価格が高い日本品は、コスト圧力が強まると真っ先に購入量が削られるのだろう。二つ目には、台湾で回収された段ボール古紙は、雑誌古紙と選別されていない低品質のもの。こうした古紙を使いこなす器用さもあって、質より価格面を重視する考え方が強い。日本品は消費量全体の六%に過ぎず、補完的な位置づけだ。最後に台湾の現地通貨はニュー台湾ドルで、米ドルに連動するドルベック制を採用。そのため、台湾ドル安の進行は輸入古紙にとって不利になる。ここ数年は台湾ドル安傾向が続いていた。

▼こうした諸条件が重なり、日本からの輸出量は盛り上がりに欠けるが、計七十七万トンもの生産能力増によって、大きな需要先になりうることは確か。そのため、輸出価格の軟化局面では、需要を下支えし、価格に歯止めをかけるとみたい。

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