▼韓国最大手で世界第七位の海運会社である韓進海運が経営破綻。韓進海運の渡航中のコンテナ船八十隻が、世界中の港で入港を拒否され、公海上で待機を余儀なくされている。韓進は韓国大手のサムスンの海上物流の約四割を扱っていると言われ、ハロウィンやクリスマス商戦を控えた欧米市場では、大きな混乱を招いている。
▼混乱は古紙関連まで波及。RISIによると、アメリカチュンナムとサイコリンクは韓進と大きな取引があり、複数のコンテナが港に係留されている模様。必要量を確保するため、欧米のOCCに十ドルほど価格を上乗せしている。また他の船会社が韓進の倒産を受け、一コンテナ三百ドルの運賃の値上げを要求。この交渉は百ドルほどに落ち着くと見られ、古紙一トン当たり四ドルの運賃値上げとなる。
▼近年は世界的にコンテナ船の運賃が大幅に下落し、大手海運会社の再編や寡占化が進んでいる。二〇一四年には、ドイツのHapag LloydがチリのCSAVを経営統合。一五年にはフランスのCMA CGMがシンガポールのAPLを買収し、世界第三位となった。今年の二月には、中国の海運第一位のCOSCOが第二位のCSCLを吸収合併。COSCOは世界シェア第四位となった。
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