2016年2月29日 オピニオン » 1170号

コラム【虎視】1170号

コラム「虎視」

▼当初の直納問屋の組合が目指してきたものは、製紙メーカーへの発言力の向上、古紙問屋の社会的地位の向上などがあった。これらの地位向上や認知という点では、この二十年ほどで劇的に進んだと言えるだろう。また組合で一同に会する機会というのは、様々な情報交換の重要な場でもあった。以前は直納問屋の数が限られていたことや、他地域との業者交流がそれほどなかったので、組合の会合の場で他地域の業者と交流を深め、様々な案件を打診することも多かった。

▼近年は上物系問屋の廃業や譲渡が増えている。特に出版社や印刷会社が集中する東京近郊では、リーマンショック以降、十社以上の廃業が確認されている。これは特に上物系問屋が、特定の出版社や印刷会社に大きく依存しているということも関係している。

▼十年以上の取引先が、ある日突然変わるということが近年は多くなっている。古紙価格が高騰したことや、異業種の参入が増えたことに加えて、管理会社が参入するケースが増えている。フランチャイズを展開する企業では、本社が廃棄物管理会社に全営業所の廃棄物管理業務を委託。管理会社の意向によって業者が選定されるという訳だ。問屋はこれまで以上に多方面との繋がりが求められている。

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