▼紙は文化のバロメーターといわれた時代があったが、インターネットや携帯電話の普及はこうした価値観を変えてしまった。新しいバロメーターとしてトイレットペーパーを提唱したい。というのも2年前の5月にインドにでかけたが、デリー駅から出発したアーグラー行きの列車の沿線で目に飛び込んできたものは、延々と続くスラム街だった。難民ではなくインドの最下層の人たちが生活するスラム街とか。この光景が長く脳裏に焼き付き、安宿に泊まってトイレに紙があるとなぜか安心したものだった。
▼帰国してから彼我のトイレットペーパーの消費量を推定してみた。日本のトイレットペーパーの1人当たりの年間消費量は約8キロ(家庭紙全体では14キロ)。坪量、寸法(紙幅と長さ)などから計算した1ロールの重さは123グラム。8キロを123グラムで割ると65。日本は1人当たり年間65個のトイレットペーパーを使用しているのに対し、インドでは年間2~3個しか使用していない。同じ手法で中国の使用量を計算してみると26~27個。別項のように紙・板紙の生産・消費大国となった中国だが、1人当たりの消費量はまだ74.2キロ。日本、韓国、台湾は倍以上。中国に100キロ時代がやってくる?
2021年01月04日 ちょっとブレイク 昨年はコロナ禍の影響により、3月からほぼ世界中のサッカーリーグが中断となった。欧州の5大リーグでも同様の措置が[...]
2020年12月21日 コラム「虎視」 深刻なコンテナ不足が続いている。海上運賃は2〜4倍まで値上がりし、古紙の輸出価格はドル立てのオファー価格が上昇[...]
2020年12月14日 コラム「虎視」 東南アジアでは、繊維が長く歩留まりが良い米国古紙がファーストチョイスで、次いで品質は低いが価格の安い欧州古紙。[...]
2020年12月07日 コラム「虎視」 テレワークごみは事業系ごみ?それとも家庭ごみか?廃棄物処理法を素直に読む限り、事業系ごみであって家庭ごみと一緒[...]