最近の若者の間で「オタク」は憧れの対象なのだという。『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史著)によると、彼らは趣味や娯楽について手っ取り早くモノにしたいという欲望があり、「推し」より一歩進んだオタクは、その道のプロフェッショナル、専門家と見なされるそうだ。かつてのキワモノ、逸脱者扱いから時代は大きく変わった。
▼実はこうしたオタクによる消費行動が、紙・板紙の需要に影響している面もある。トレーディングカード(通称、トレカ)は、年々人気拡大を続けており、3千億円近い市場まで成長。中古品取引も活況だという。火付け役のポケモンカードの流通枚数は250億枚以上とされる。プラ製のものもあるが、やはり人気は厚口の白板紙製である。この需要が見過ごせない量になってきているのだ。
▼また趣味嗜好性の高い、いわゆるマニア本や関連雑誌といった類も出版不況下にも関わらず、配本が減っていないとの指摘がある。大のマンガ愛好家は、読書用と保管用に分けて、同じマンガを2冊購入するとの話を聞いたこともある。こうした「オタク需要」は、紙・板紙の消費を下支えするが、困ったのが愛蔵用として保管され、なかなか古紙としてまとまった量が出てこない点であろう。
2025年05月19日
コラム「虎視」
2012年だったと思うが、近畿商組の懇親会でひと騒動があった。来賓挨拶で山上紙業・山上会長が「製紙メーカーは今[...]
2025年05月12日
コラム「虎視」
古紙回収業者にとって、古紙以外に扱っている3大資源物と言えば、アルミ缶・PETボトル・古着である。この中でもア[...]
2025年05月12日
ちょっとブレイク
今年もメジャーリーグで活躍している大谷翔平選手は、既に生きる伝説と言われるほどの存在になろうとしている。
[...]
2025年04月28日
コラム「虎視」
昨年11月に紙資源の社長に就任した大津正樹氏と初めて会ったのは中国だった。今から17年前のことで、その時は理文[...]