知り合いの経営者はこれまでに5回以上税理士を変えたが、これは双方のニーズや思惑の違いによるものだったと言う。日本税理士会連合会によると、税理士は「社会公共的な使命を持ち、正しい税金の知識によって納税制度の担い手となる」とされている。つまり、税理士は公平で正確な納税を信条としている。
▼一方、会社の経営者としては、いかに納税額を抑えるかが重要である。投資や経費利用、補助金の活用を通じて納税額を抑えつつ、設備投資や人的投資、資本投資など未来への投資を行うのが経営者の役目だ。しかし、税理士にそのアドバイスを求めるのは酷であり、そうした教育は受けていないため、それは経営コンサルタントの仕事と割り切っている。ここに経営者と税理士の思惑の違いが生まれる。
▼同様に、排出元と古紙問屋の間にも思惑の違いが存在するのではないか。古紙問屋は排出元から古紙を集めて買い取り、国内外の製紙メーカーに売却して利益を上げる。しかし、排出元は価格だけでないプラスαを求めるようになっている。例えば、情報開示やコストダウン、効率化の提案が求められ、さらに今後はCО2削減やSDGs、DX実現なども古紙問屋の営業力に影響を与えるだろう。
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