奈良盆地の北部の佐紀には、8基の大型前方後円墳を中心とした大古墳群が造られ、佐紀古墳群と呼ばれている。多くのものが4~5世紀の初期ヤマト王朝時代に作られた。最も有名なものは神功皇后陵で、皇族も度々訪れている。
▼神功皇后陵の近くの線路沿いに東宮荘というアパートがある。今時珍しい一昔前のアパートというか下宿で、風呂・トイレ・キッチン・リビングが共同。家賃は2万円という破格値で、主に近隣の奈良大学生の下宿用に使われる。しかし最近の学生は共同生活を嫌うようで、現在は技能実習生のベトナム人等が居住している。約30年前にこの東宮荘から奈良大学に通っていたのが、丸善商事㈱(四国中央市)の石川社長である。
▼当時は新館と旧館に計10数人が居住していた。住み始めた当初は、アパートの共同生活が嫌で仕方なかったというが、住めば都とよく言ったものだ。境遇が違う住人たちの間に、やがて連帯感と友情が芽生えたという。偶然、私の友人がこの東宮荘のオーナー(当時は祖母が管理)で、先日石川氏が奈良に来た時、一緒に部屋の中を見せてもらった。お世辞にも住み心地が良さそうには思えないが、苦労を共にした仲間を得たことが、かけがえのない人生の財産になったと話す。
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