
財務省の貿易通関統計によると、日本から古紙パルプの輸出量が急増している。昨年半ばごろから増え始め、直近の24年2月には4515トンを記録した。中国の古紙輸入規制で、世界的に古紙パルプがブームとなったが、日本からの輸出量は年間1千~2千トン程度と盛り上がらなかった。
▼ここにきて、急増し始めたのはなぜか?各地にまず古紙パルプの製造拠点が出現し始めたことがある。例えば、埼玉にある施設。ここでは新聞古紙を輸出市況で買い取り、湿式粉砕の形でパルプ状にして輸出しているという。月間800トンの製造能力だが、年内に倍増させる計画があるようだ。また愛知県東部にも、3月に新たな施設が稼働。段ボール古紙を10円台半ばで仕入れ、パルプ化して中国へ輸出。こちらは乾式の破砕設備でパルプ状に加工しているとのことだ。
▼はたして充分な収益があるのかは不明だが、古紙の国際市況が勢いづく中で、中国からの引き合いは強い。古紙パルプの施設を運営するのは主に中華系業者で、他の資源物との兼業であることが多いという。廃プラやスクラップは、ヤード規制条例を施行する自治体が増えているが、古紙についてはお咎めもない。古紙需給を脅かす存在となりうるのか、注視していきたい。
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