企業の平均寿命は一説に24年ほどと言われるが、今年本紙は創刊から30年を経ることができた。これも一重に読者の皆様のおかげである。著者が入社したのが創業から10年目。最初に託された仕事は、PCでの編集作業とWEBサイトの構築だった。3年くらいは裏方として働き、創業者である父に付いて取材先を回った。
▼丹念に取材して、データを集め、知見を積み上げていくのが古紙ジャーナルの特徴である。著者も専門用語が分からなかったとき、まず過去10年分の紙面を3回熟読することで克服できた。誰かに教えを乞う前に、過去の記事が残っていることがありがたかった。国内のみならず海外取材も敢行し、07年にはナインドラゴンの工場取材と張会長の独占インタビューで大きな反響を得たことが鮮烈だった。
▼伝統ある紙パ業界紙が多い中で、本紙はすぐに消えると冷ややかな目もあったそうだ。一角を占められたのは、専門性というよりも独自企画に徹したから。おのずとネット時代のニュースとも差別化ができた。サーキュラー・エコノミーを軸に、資源循環が時代の要請でもある。昨年には兄弟紙「プラジャーナル」を創刊した。これまでの強みを活かしつつ、素材の垣根を超えた情報媒体となれるか、挑戦は始まったばかりだ。
2024年10月21日
コラム「虎視」
中国の上海を拠点として企業・消費者向けにネット販売やその支援、コンサル業務を行っているセールス・インチャイナ㈱[...]
2024年10月14日
コラム「虎視」
ピューリッツァ賞作家であるハルバースタムによる「ベスト&ブライテスト」という本がある。泥沼化したベトナム戦争に[...]
2024年10月07日
コラム「虎視」
物心付いた時から毎年、年賀状を出していたが、5年前に出すのを止めた。会社関連も2年前から止めて、勝手ながら紙面[...]
2024年09月30日
コラム「虎視」
福田三商はM&Aで大きくなった古紙問屋で、元々は福田紙原料と三商紙業(福田紙原料と鈴六商店の合弁)が合併して6[...]