韓国で最も好きなスポーツ選手の第1位に5年連続で選ばれているのが、イングランド・プレミアリーグのトッテナムで活躍しているソン・フンミンである。1992年7月生まれでもうすぐ30歳になるソンは、世界最高のサッカーリーグの呼び声が高いプレミアリーグで、今季アジア人として初めての得点王に輝いた。まさにアジアのレベルを超えて、世界有数のストライカーとして認められたことになる。
ソンの経歴は異色中の異色である。彼はなんと小中時代はサッカー部に所属せず、サッカーのユースチームにも所属せず、独学でサッカーを学んだ。しかし独学と言っても彼一人ではない。厳格なる父がソンを鍛え上げたのだ。サッカーファンの間では、「韓国サッカー界のリアル巨人の星」とも言われている。
ソンの父親は元プロサッカー選手で、韓国の勝利至上主義の育成方針に疑問を持ち、小中学時代は徹底的にパスとドリブルの基本技術を磨かせ、その後はシュート特訓をさせた。毎日1000回、右足500回、左足500回のシュート練習を繰り返した。彼が両足共に決定力がずば抜けているのは、この特訓のおかげだろう。さすがに大リーグ(プレミアリーグ)養成ギブスはなかったと思われる。
韓国人選手が初めて世界トップリーグの得点王を獲得したことは、日本のサッカー選手にも大きな励みになる。身体能力やテクニックで、欧州や南米やアフリカの選手に劣ると言われていたアジア人が、その壁を破ったからだ。日本人得点王の出現も待ち遠しい。
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