
ついにレンゴーが段原紙値上げの号砲を鳴らした。今回は段原紙在庫が史上最多の中での異例の発表。また最大のコスト要因である古紙の変動についても値上げ理由として具体的に触れなかった。だが、今後の古紙市況や原紙需要は不確定要素である。原紙在庫=供給力と読み替えれば、供給力をもつ企業こそ価格主導権を握る時勢なのだろう。
▼大手一貫メーカー2社の生産スタンスにはっきり違いが現れたのが今年10月。王子HDは原紙輸出を抑え、古紙の逼迫感を和らげるために減産に動いた。一方のレンゴーはフル生産に舵を切り、この月だけで3万トンの原紙在庫を積み増した。緊急事態宣言明けの需要盛り上がりが想定より弱かったこともあるが、圧倒的な原紙の供給力を高めたのがレンゴーだった。
▼高水準の原紙在庫で値上げは難航すると思われたが、コロナ後の需要回復がある中で値崩れする兆しはない。むしろ他素材や原燃料をみても供給の制約面が価格上昇に繋がっている。原紙在庫は古紙の逼迫に対するバッファーになり、他社とのバーター取引でもセイフティネットになる。値上げ発表後の駆け込み需要にも慌てて古紙を調達し追加生産しなくてもよい。周到に準備された絶妙のタイミングというと深読みしすぎか?
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