▼昨年は中国の国内回収量が急激に伸びたとされる。2000年代に入り右肩上がりで伸び続けていた輸入量がマイナスに転じた代わりに、国内の回収量が1,000万トン近く伸び、4,400万トン前後に上ったようだ。紙・板紙の生産が9,400万トンだったとすると回収率は47%。前年より8ポイントの上昇である。
▼回収量に弾みがついたのは、古紙価格が騰勢にあっただけでなく、政府が回収システムの構築に手厚く支援を行ってきたことも背景にある。商務部のHPによると、06年に「再生資源回収体系建設試点工作」として26市を指定。つまり、地方都市をモデルケースとして選定し、再生資源の回収システムに関わる制度や施設の整備に助成を行った。09年7月にも第2次として29市を公表している。具体的な支援の内容は、回収拠点の設置や選別加工センターの建設、集散市場の建設などである。
▼回収システムの構築に取り組む各市への助成額は、5,000万元(約6億5,000万円)を超えず、かつ投資総額の50%を超えない範囲。再生資源には古紙だけでなく廃プラや鉄スクラップ、廃家電なども含まれる。こうした地方政府の支援策は、地元の古紙卸売業者の商機にもなっており、回収量を下支えしていきそうだ。
2025年09月15日
コラム「虎視」
18歳の時に東京に出稼ぎに行き、新橋の居酒屋で約2年間、住み込み社員として働いていたことがあった。そこで一番驚[...]
2025年09月08日
コラム「虎視」
古紙ヤードマップ2025の調査作業は順調に進んでいる。各社のホームページを参考にしながら、電話による調査を続け[...]
2025年09月01日
コラム「虎視」
5年ぶりに発刊する古紙ヤードマップの調査作業を行っている。5年前の2020年はコロナ禍の時だった。
[...]
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]