2021年3月1日 オピニオン » 1416号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 19年10月に韓国を訪問した時、今後はMIX古紙が輸入規制の対象になるという話をしていた。だがそのMIX古紙は米国品のA-MIXを指し、J-MIXは大丈夫という観測だった。

 ▼しかし今年末にMIX古紙は全て輸入禁止となり、来年からはOCC(段ボール古紙)も規制対象になるという。それも日本のOCCが対象で、米国のOCCは規制対象外だという。その理由は、繊維強度が低い段ボール古紙は、K-OCC(韓国段ボール古紙)と性質が似ているから。韓国ではOCCは余っており、輸出古紙の主力は段ボール古紙。その余っている品種をわざわざ輸入しなくても良いのではないかというのが主な理由である。

 ▼昨年、韓国は日本から22万トンの古紙を輸入した。新聞古紙が圧倒的に多く、15万トンを占めた。次いで段ボール古紙が4.5万トン、MIX古紙が1.7万トン、上物古紙が1.1万トン。日本のMIX古紙を購入する韓国メーカーは、全州製紙・ペーパーコリア・セアーの3社のみ。

 今年から中国向け古紙輸出がストップしたので、日本の新聞・雑誌の輸出先で韓国は大きなウエイトを占める。今年末で韓国とベトナムはMIX古紙の輸入を禁止するので、雑誌の輸出先の確保が益々困難になる。

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