
▼震災から1ヵ月経った11日、全停止していた日本製紙・岩沼工場の新聞用紙マシン1台が営業運転を開始した。もう1台についても操業再開の準備を進めている。同工場はマシン4台を保有、昨年の生産量は新聞用紙45万トン、印刷用紙(微塗工紙など)11万トンの計56万トン。新聞用紙では日本製紙の基幹工場であり、古紙消費も45万トンと古紙利用7工場の中でもっとも多い。
▼1ヵ月経て再開を始めた岩沼工場だが、同じ宮城県に立地する石巻工場は全停止のまま。前号でも報道したように臨海工場のため津波の被害が大きく、再開のめどはまだ立っていない。石巻は印刷用紙の基幹工場でかつ7工場の中で紙の生産はトップ。昨年の生産量は97万トンだった(うち印刷用紙95万トン)。
▼日本製紙と王子製紙の昨年の紙生産量をみると、日本が419万トン、王子が332万トン。紙だけでは87万トンも日本が王子を上回っている。ところが東北エリアに基幹工場を2ヵ所(岩沼、石巻)も持つ日本に対し、王子の工場は北海道、中部、中・四国、九州に分散し、東北、関東が空白地域。このため今回の大震災による工場の被害はなかった。工場立地がもたらした、なんという運命のいたずらだろう。
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