▼放射能汚染問題によって関東エリアから輸出されていた中国向け古紙の多くがストップしている。福島第一原発の事故が収束するには、あと6ヵ月から8ヵ月かかると報道されているので、汚染問題は長引きそうな見通し。つまり関東エリアの古紙の輸出が大震災前の水準に戻るには年内いっぱいかかるかもしれない。昨年は月平均20万トンの輸出が関東エリアから実施されたが、今年はどこまで減少するのだろうか。回収が大きく落ち込み、余剰問題はまだ表面化していないが(雑誌はすでにその兆候が出てきた)、これから影響が出てくるだろう。
▼一方、汚染問題がなく輸出がストップしていない西日本(静岡以西)の古紙は国内製紙の需要が旺盛で、輸出の引き合いも強く、需給が逼迫したまま。東西でこれほど需給に強弱が出たのは、古紙の長い取引のなかで初めてのことだろう。東北、関東を除いた西日本の輸出は月15万トン。関東より5万トンも少ない。このように輸出も回収も関東に偏っていた日本の古紙だが、西日本の経済活動が活性化し、輸出や回収が増え関東に迫るようになるのかどうか。東日本大震災が契機になって関東一極集中の古紙の輸出や回収構造に変化が起きそうな予感がしてならない。
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