▼日本では裾物三品の中で新聞古紙の輸出価格が最も高く、発生量も減っているため、新聞は貴重な存在になりつつある。しかし海外、特に欧米では新聞古紙のニーズがかなり落ちている。今回訪れたオーストラリアでもそのような話を聞いた。理由は単純明快。新聞古紙を最も多く使う新聞用紙の生産が激減しているからだ。
▼オーストラリアの大手新聞社であるフェアファックス社を訪問した。3,000トンの新聞用紙を常時ストックし、全て全自動で印刷、裁断、梱包まで行われる。同社の代表的な新聞はザ・エイジやナショナルタイムズ等で、35万部を発行している。しかし、この2年間で部数が42%も下落しているという。米国では新聞用紙の消費量が過去10年で3分の1に減少しているが、オーストラリアでも同じことが起きている。
▼オーストラリアの未来学者であるロス・ドーソン氏が「世界各国の新聞の絶滅タイムライン」を予言している。氏によると、現在のような形の新聞は、オーストラリアでは2022年までに意味をなさなくなるという。世界的にみると、まず最初に消えるのが米国の新聞で2017年。19年に英国とアイスランド、20年にカナダとノルウェーと続き、日本は2031年となっている。
2024年09月30日
コラム「虎視」
福田三商はM&Aで大きくなった古紙問屋で、元々は福田紙原料と三商紙業(福田紙原料と鈴六商店の合弁)が合併して6[...]
2024年09月23日
コラム「虎視」
最近の若者の間で「オタク」は憧れの対象なのだという。『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史著)によると、彼らは[...]
2024年09月16日
コラム「虎視」
23年末の日本の新聞発行部数は2859万部となり、全盛期だった97年時の5376万部から47%減少した。世界的[...]
2024年09月09日
コラム「虎視」
脱炭素の対応は競争力には繋がるものの、投資に対する費用対効果がみえにくい。というより、成果を実感することが難し[...]