▼今年もCFC(中部商組の青年部)の海外視察旅行に同行させてもらった。今年の訪問先はオーストラリア。CFC、本紙ともに初めての南半球の訪問となった。
▼日本は製紙用の木材チップを昨年1200万トン輸入したが、最大の輸入相手国はオーストラリアで36%を占めている。また、日本の製紙メーカーや商社は1990年代から海外の植林を積極的に進めており、中でもオーストラリアが最大の植林地となっている。コアラの餌として知られるユーカリは成長が早く、過酷な自然環境でも育つので、製紙原料として最も適していると言われている。
▼製紙原料であるユーカリが無数に繁り、木材チップを輸出しているオーストラリアだが、紙・板紙に関しては輸入国である。特に印刷・筆記用紙に関しては、国内消費の実に80%を輸入に頼っている。原料に恵まれ需要も豊富なのに、国内生産よりも輸入に頼る理由を聞いてみると、①水資源が少ない、②環境基準が厳しく新たに製紙工場を建設できない、③輸入した方が安いーということだった。製紙産業に必要不可欠である水が少ないということが、最も大きな理由だろう。そして「これから紙の需要はどんどん減るのだから、設備を作る必要はない」ということも語っていた。
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