昨年の古紙回収量は1980万トンで、一昨年比で89万トン減。古紙回収量が2000万トンを割るのは2001年以来18年ぶり。また昨年の古紙回収率は79.5%で、同2.1ポイント減少した。こちらは7年ぶりに80%台を割り込んだ。古紙回収率が2ポイント以上減少するのは、1975年以来、実に44年ぶりとなる。
▼古紙回収の主流がちり紙交換だった時代は、価格が上がると回収量・回収率が上がり、価格が下がると回収量・回収率が下がった。第一次オイルショックの1973年から74年は、新聞古紙価格がキロ17円から50円に上昇。古紙回収率も39.7%から42.2%となり、2.5ポイント上昇した。しかし翌年の75年はキロ12円となり、回収率は3.4ポイント下落した。当時はちり紙交換が需給調整の役目を果たしていた。
▼2000年から01年に古紙回収率が3.8ポイント上昇したが、これは東京都等で古紙の行政回収が始まったことによる。90年代から価格の上下動や需要に関係なく、量が集まるようになった。社会的に見ると、ごみを減らしてリサイクルを促進するのは良いが、余剰が続く限り価格の上昇はない。当分の間、需給調整は続くだろう。
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]
2025年06月02日
コラム「虎視」
4月出荷分から予定されていた家庭紙製品の値上げは、再生品においては、インバウンド需要も追い風となり、事業系トイ[...]
2025年05月26日
コラム「虎視」
直納業者と代納業者の違いは、取引をする外部の人からは非常に分かりづらい。
▼製紙メーカーによ[...]