
▼最近はコンサルタントのような相談を受けることが多い。少し前だが、鉄道の使用済み乗車券を製紙原料に使えないかと、産廃業者経由で相談された。最近はICカードの利用が増えたとはいえ、まだ乗車券にも一定の需要がある。乗車券の裏面には磁気が塗付されており、その磁気情報を自動改札機が読み込む。この磁気面を取り除かなければリサイクルができないが、これが厄介ものなのである。また歩留まりが良くないこともあり、使用済み乗車券のマテリアルリサイクルはごく一部で行われているだけであった。
▼家庭紙メーカーや大手の段原紙メーカーに相談したが、使用できないとの返事。家庭紙は体に触れるもので衛生上の問題が大きく、段ボール原紙は様々な問題が絡む。食品衛生法の問題や、金属探知機に引っかかるかもしれないという懸念もあるとのことだった。
▼このように難処理古紙の中でもかなり難易度が高い磁気乗車券のリサイクルだが、大和板紙と須田商店からチャレンジしてみると言ってもらった。以前、鉄道会社から同様の話を貰って実験を重ね、成功しそうなところまで近づいていたが、結局鉄道会社の方が諦めたという経緯があったという。飽くなきチャレンジ精神に敬意を送りたい。
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