「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がある。これはある事柄により、全く関係なさそうなことが影響を受ける例え。この諺の背景は、大風でほこりが立つ→土ぼこりが目に入り盲人が増える→盲人が三味線を買う(当時は盲人が三味線弾きになることが多かった)→三味線に使う猫皮が必要になる→猫が減ってネズミが増える→ネズミが桶をかじる→桶を買う人が増えるという流れである。
▼不謹慎ではあるが、現在の古紙業界にも言える。「ロシアで戦争が起きれば日本の古紙屋が儲かる」。ロシアの新聞用紙輸出量は92万トンで実質世界1位(カナダがトップだが米国向けが8割を占める為)。ロシアの輸出先は中国が34%、インドが29%。ロシアから新聞用紙を輸入できなくなり、アジア各国への代替生産需要が増加。新聞用紙の消費が世界一である日本は、他国より新聞古紙の発生が多く、内外で取り合いとなっている。
▼日本の新聞古紙の建値はキロ17円だが、現在の実勢価格は25~30円まで上昇している。高値では国内向けは40~50円、輸出向けも再び上昇して40~45円が出てきている。18年下半期は、オイルショック以来となる35~38円まで高騰したが、それを超える価格帯となっている。
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]