2022年11月14日 オピニオン » 1500号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 上物や新聞、雑誌古紙の需給が逼迫する中、槍玉に挙がるのが輸出の存在だ。往時に比べると激減したとはいえ、今だ一定量は外に出る。段ボールを除いた約4割強は、こうした白物系の古紙だ。今年も月間約7万トン弱が輸出されている。

▼古紙問屋に聞いてみると、今の輸出判断は2つのパターンがあるという。一つは先行して仕入れが上がってしまい、輸出で平均売価を引き上げて採算を確保しようというケース。もう一つは、国内では使いづらいシュレッダー古紙や抄き色の古紙などを、海外メーカーが積極的に使い、定期輸出が実現しているケースだ。前者は競争環境に由来するので国内へ還流できても、問題は後者だ。広域循環として成立したものの、果たして持続可能といえるのか。

▼欧州では廃棄物の適正管理という名の下、新たな輸出規制を敷き、域内で完全な資源循環を目指すかにみえる。日本はリサイクルできない品種の紙が生産されたり、加工・流通・使用の過程で汚れが付着したりなど、国内使用が難しい古紙がある。その処理を海外に委ねていいのか。欧州の新規制はこうした視点を先進国に投げかける。今年施行のプラ新法は国内循環を基本方針に据えた。日本の古紙も完全循環が可能か、検討を迫られるかも知れない。

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