
2012年に理文造紙・重慶工場を訪問した。重慶は霧の都と呼ばれており、標高が高く湿気があって常に霧が発生している。四川省の省都であり、近隣の山林にはパンダが生息している。同工場では木材パルプ・非木材パルプ・古紙の3つをブレンドして、段原紙と家庭紙の原料として使用していた。中国では歴史的に非木材パルプの生産割合が高く、10%ほどを占めていた。重慶では竹を大量に調達できるということで、竹専用の降ろし場があった。
▼そして今回、日本で唯一の竹パルプと竹紙を生産する中越パルプ工業・川内工場を訪問した。古紙問屋にとっては、12年連続で古紙の発生量が減少しており、他の新規事業の確立が急務となっている。そこで全国の放置竹林を製紙用チップに使えないかと考え、今回の取材となった。しかし現実的にはかなり厳しいことが分かった。竹を製紙用チップに使用するには、コスト的にもインフラ的にも他の木材よりも競争力が劣るので不利である。また伐採者の高齢化が進み、入荷量も大幅に減少しているという。中越パルプ工業のように、ブランド価値を付けた竹紙として生産・販売するのは得策だが、全国でそれが出来るかと言うと厳しい。放置竹林問題の解決策はまだ見つかっていない。
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