2021年2月22日 オピニオン » 1415号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 中国は今年共産党創立100周年を迎えるにあたって、記念冊子等を発行する計画があるという。そのために上質コート紙の需要増が予想され、早くもパルプ価格の上昇に繋がっているという声もある。またパルプ価格の高騰は、白板紙の需要・構造変化の要因もある。これまで中国では裏ネズ(表面だけがコートされた白板紙で裏はねずみ色、コートボールともいう)の需要が多かったが、現在は両面コートの高級白板紙の需要が急増している。高級白板紙は、表層・中層ともに晒化学パルプが100%使用されるので、裏ネズよりもパルプ消費量が多くなる。

 ▼今年100周年を迎える中国共産党は、1921年に創立された。セレブに支持された国民党に対抗して、労働者の支持を当初から得た。背景にはマルクス主義の広まりや、コミンテルンと呼ばれる国際的な共産党の指導・統制センターの主導、ソ連支持層の増加等があった。日中戦争の影響でしばらくは国共合作政策が執られたが、終戦後に再び国共内戦が勃発。土地改革(地主から土地を取り上げて農民に分配)で各地の支持者を増やして勢力を拡大。更にソ連の武器支援を受けたことで、ついに共産党は国民党を追い出す。1949年10月1日、中華人民共和国が誕生した。

週間アクセスランキング

オピニオン »

発行物

古紙ヤードマップ申込

Top