
4月の紙・板紙の生産・出荷は減少幅が拡がったが、中でも最悪の落ち込みをみせたのが塗工紙。4月の生産は26.3%減、国内出荷は25.9%減だった。塗工紙の用途は雑誌用紙やチラシ、カタログなど。コロナ禍によるイベント中止、旅行自粛が需要を直撃した。今後の見通しも難しく、紙卸商社のJPやKPPは来期の業績予想を合理的な算定ができず未定とした。
▼印刷情報用紙の市場縮小は、そのまま産業系古紙の発生減にもつながる。再生トイレットメーカーは将来的な枯渇を折り込んできたが、その傾向が加速した格好だ。危機感から既にメーカーはパルプ品の生産にシフトしたり、使用できる古紙品種の拡充にも動く。ただ、今回はテレワークの浸透でオフィス系古紙やシュレッダーなど家庭紙向け全般が減少。春に古紙価格を下げた家庭紙メーカーは、早くも値戻ししたようだ。
▼今回の危機で救いなのは製品価格が崩れていない点だ。直近決算でもこの2、3年の値上げが功を奏した。だが、設備増の段原紙や家庭紙は市況軟化の影がチラつく。家庭紙はクレシア春日、王子・三菱、エリエール、イデ、丸富が増産へ動いた。王子南通からも輸入紙が入る。コロナ後の反動減と供給増をどう乗り越えるのか、正念場は続く。
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