2011年10月3日 オピニオン » 953号

コラム「虎視」 953号

コラム「虎視」

▼夏に行われたナカバヤシのパピルスネットワークの全国総会で、テレビ等で活躍している同志社大学の村田教授が「今後の世界情勢と日本の課題」という講演を行った。興味深い内容だったので少し紹介したい。

▼1968年に公開された「猿の惑星」という映画の猿は、実は日本人のことを指しているという。猿の惑星の原作者であるフランス人のピエールブールは、日本軍の捕虜となって拷問を受けた経験を持つ。この小説は第二次世界大戦で日本が勝っていたら世界はどうなっていたか、という想定で描かれた。映画が公開された1968年は日本がGDPで世界第2位に躍進した年。日本に対する非難と脅威、羨望の交錯した思いが込められている。

▼当時の日本と現在の中国は類似点が多い。まずGDPが世界第2位に躍進したこと。そして平均寿命が68歳であることや、乳幼児の死亡率なども全く同じ。その中国は2025年にはGDPで米国を抜いて世界第1位となり、2030年には世界経済の4分の一のシェアを占めると言われている。しかし中国にも落とし穴がある。30年間に渡って1人っ子政策を続けてきた影響で、人口構成に歪みができており、少子高齢化が新興国の中で最も早く訪れるという。

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