2017年1月30日 オピニオン » 1215号

コラム【虎視】1215号

コラム「虎視」

▼最近、内外の製紙関連・古紙関連業界の挨拶で、ネット通販が好調という言葉をよく聞く。では実際どれくらい増えているのか、どれくらいの市場規模かを日中両国で調査し、三面に掲載した。

▼中国のネット人口は七億五千万人と言われており、ネット通販の利用件数は百七十億件に達している。二〇一五年の中国のネット通販の市場規模は五十七兆円。今後更に成長するとみられており、二〇一八年には百十三兆円の市場規模になると予測されている。日本や米国でもネット通販の成長が著しいが、中国の人口ボリュームは圧倒的で、世界のネット通販の半数を超えるのは目前である。

▼小売全体に占めるネット通販の割合をEC率と呼ぶが、現在日本のEC率が四・八%に対して、中国のEC率は一六%とかなり高い。最近の傾向としては、中国人のクレジットカードの普及率が高くなったことにより、越境EC(国を超えたネット通販)の売上高がかなり上がっていることが挙げられる。この数年間で日本を訪れる中国人が大幅に増え、同時に爆買いの様子が各地で見られた。しかし今後、訪問者は伸びるものの、越境ECが整備されていくに伴い、爆買いは徐々に少なくなっていくだろう。

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