▼海外に出向くと各国の古紙の実態が分かる。欧米やオーストラリアではシングルストリーム(混載収集)が一般的であり、日本の混ざり物がない家庭系古紙とは比べ物にならない。一昔前は「環境はドイツに学べ」と言われたが、近年のドイツのDSD(デュアルシステム)は停滞感が強くなっている。また、古紙回収率で世界一を誇る韓国だが、古紙ヤードでベール品を見る限り、品質はそれほど高くない。
▼日本の古紙は排出者のモラルが高い上に選別が徹底されており、他に追随を許さない。寧波中華紙業ではMIXのほとんどを日本品で賄っており、欧米のMIXは使い勝手が悪いという。リー&マンは欧米のMIXを多用しているが、結局選別の時間と手間がかかっている。ナインドラゴンは白板マシンが次々と稼動し、J-MIXの購入量を増やしている。来年以降も各社の新設が目白押しで、J-MIXのオファーが増えることは間違いない。
▼その一方、山東山鷹紙業ではJ-MIXの返品の山が置かれていた。金銀紙、耐水紙、感熱紙、昇華転写紙、不織布のようなものまで約100ベールが山積みになっていた。夏場は下落相場が続いていたが、そういう時にこそ問屋の質とモラルが問われる。
2025年02月10日
コラム「虎視」
奈良市の人口は約35万人。47都道府県の県庁所在地の中で人口数は28番目の中核市である。その奈良市では古紙回収[...]
2025年02月03日
コラム「虎視」
本紙正月号に掲載した「政令市+東京23区のDX推進状況」の調査では、各市区の見解が様々で興味深かった。東京23[...]
2025年01月27日
コラム「虎視」
グラフィック用紙の内需減少に底が見えない。今年も6.3%減の見通しで、コロナ禍前から3分の2の規模まで縮小。段[...]
2025年01月27日
ちょっとブレイク
大阪・関西万博は25年4月13日から10月13日までの半年間、開催される。USJや大阪市ごみ焼却場にほど近い、[...]