▼海外に出向くと各国の古紙の実態が分かる。欧米やオーストラリアではシングルストリーム(混載収集)が一般的であり、日本の混ざり物がない家庭系古紙とは比べ物にならない。一昔前は「環境はドイツに学べ」と言われたが、近年のドイツのDSD(デュアルシステム)は停滞感が強くなっている。また、古紙回収率で世界一を誇る韓国だが、古紙ヤードでベール品を見る限り、品質はそれほど高くない。
▼日本の古紙は排出者のモラルが高い上に選別が徹底されており、他に追随を許さない。寧波中華紙業ではMIXのほとんどを日本品で賄っており、欧米のMIXは使い勝手が悪いという。リー&マンは欧米のMIXを多用しているが、結局選別の時間と手間がかかっている。ナインドラゴンは白板マシンが次々と稼動し、J-MIXの購入量を増やしている。来年以降も各社の新設が目白押しで、J-MIXのオファーが増えることは間違いない。
▼その一方、山東山鷹紙業ではJ-MIXの返品の山が置かれていた。金銀紙、耐水紙、感熱紙、昇華転写紙、不織布のようなものまで約100ベールが山積みになっていた。夏場は下落相場が続いていたが、そういう時にこそ問屋の質とモラルが問われる。
2024年07月15日
コラム「虎視」
RKBオンラインによると、衆院議員の全465人のうち102人が「父母や祖父母、または三親等内の親族に国会議員が[...]
2024年07月08日
コラム「虎視」
いつの時代でも人の気持ちを動かすのは熱量だ。それは仕事でもプライベートでも同じで、良い商品を作りたい、良いサー[...]
2024年07月01日
コラム「虎視」
6月中旬にカンボジアを訪問した。東南アジアの様々な国を訪問してきたが、カンボジアは今回が初めて。カンボジアでホ[...]
2024年06月24日
コラム「虎視」
円安にも関わらず、輸入紙の影響を最も受けているのが家庭紙だ。海外メーカーは日本市場を戦略的な販路と位置づける。[...]