
▼前号でロシア極東地域で唯一の製紙メーカーを紹介した。段原紙と段ボール箱を生産する一貫工場だが、その設備は時代遅れの代物だった。
▼段原紙の生産能力は年産十万トンだが、実際の生産量は二万四千トンで稼働率はわずか二四%。稼働時は十日間、二十四時間体制で稼働し、他の二十日間は休転するというのが、このメーカーの一ヵ月のスケジュールだ。月間二千トンの段原紙、千九百㎡の段ボール箱を作る工場で、七百五十人が働いているというのは、あまりにも非効率である。
▼この製紙メーカーは今七月から新社長と新オーナーを迎えた。新社長は元ストラエンソの役員で、工場の再生を託され招聘された。また新オーナーは、水ビジネスで成功を掴んだロシアの有力な投資家。今後のロシア極東戦略を絡めながら、新しい需要を取り組もうと意気込む。ロシア滞在中、様々な意見交換を行った。
▼現実的にこのメーカーで競争力を上げるとなると、製品工場を新設し、原料は輸入に頼るのがコスト的にもリスクを軽減する意味でも良いだろう。つまり段原紙を輸入して段ボール箱を増産し、新需要を取り込む。家庭紙は製品の輸入が多いことから、将来を見据えて日本の家庭紙メーカーが極東に進出するのも面白い。
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