▼中国を除くアジア諸国向けの古紙輸出が今年は足踏みしている。上位五カ国向けで一―七月の輸出量は対前年比一七%減、数量にして十五万七千トン減った。そのため昨年六七%まで落ち込んだ中国向けの比率が今年は七〇%台まで盛り返している。アジア各国で古紙需要が振るわない背景に、通貨安と経済減速がある。
▼熾烈化する通貨安競争。今年の六月末から八月末までの対ドルでみた騰落率は、韓国ウォンが六・九%、インドネシアルピーが六・三%、タイバーツが六・一%、台湾ドルが五・二%、ベトナムドンが三・二%。中国の人民元は二・五%なので、人民元以上に通貨安が激しい。中国の為替操作は露骨だが、実は他国も市場に任せるとはタテマエで、為替介入が行われている。
▼一方、今年上半期のGDP成長率は、中国は七%を維持した中(五%との説もある)、ベトナムで六・三%、インドネシア四・七%、タイで二・九%と前年並みで推移。ところが台湾と韓国の二国が第2四半期に急減速。それぞれ〇・五%、〇・二%と一%を割った。中国の失速がじわじわ拡がりつつある中、通貨安によって輸入原料は割高感が生じている。今後はより安価な原料を求めて、自国での古紙回収が活発化していくのではないか。
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