2004年2月23日 オピニオン » 579号

コラム「虎視」 579号

コラム「虎視」

▼昨年の中国の古紙輸入量は予想を大きく上回り、938万トンになった。予想を大きく上回ったのは、12月単月の輸入が過去最高の97万トンを記録したことによる。昨年の月別輸入推移をみると、最低が6月の61万トン。12月とは36万トンもの開きがあり、中国が買う時と買わない時の落差は相変わらず大きい。

▼前年比では36.5%増、数量では251万トンも増えた。米国の伸びが大きく、前年の398万トンから昨年は577万トンに。実に179万トンも増えている。日本の全輸出量に匹敵する数量だ。この内訳をみてみると、段ボール104万トン、その他49万トン、新聞(ミックスを含む)31万トンの各増で、上白は5万トン減。段ボールが著しく増えていることがわかる。このため、段ボールが全体の44%を占め、主役に躍り出た。02年までの主役が新聞だったから、主役が交代したことになる。

▼米国のこの流れが今年の日本に当てはまるのかどうか。日本の場合、昨年の段ボールは新聞の半分にとどまっている。しかし、長江デルタ地域に段原紙マシンの新増設が集中しているので、日本の段ボールも増えるだろう。仮に倍増すると新聞と肩を並べることに。

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