▼山東省東管市にあるフワタイ(華泰紙業)は洋紙の専抄メーカーで年産能力は80万トン。生産内訳は新聞用紙36万トン、筆記用紙35万トン、その他(ティシュペーパーなど)が9万トン。所有地として1千ヘクタール(約300万坪)を持ち、製紙事業以外に様々な事業を展開しているコングロマリット(複合企業)だった。
▼その同社が年産35万トンの新聞用紙&軽量コート紙の併抄マシンを建設中で、今年後半にも稼働を予定している。同マシンが完成すれば100万トンメーカーの仲間入りをする。中国で6番目の100万トンメーカーと思いきや、すでに黄揮グループが120万トンの能力を持つという。となれば7番目ということになろう。
▼同社の使用古紙は新聞古紙を中心に年間40万トンだが、すべてが輸入。輸入先は95%が米国で、残りは欧州など。日本の古紙はほとんど使用していなかった。同社と並ぶ山東省の大手、チェンミンも日本の古紙をまったく使用しておらず、フワタイ以上に不評(酷評に近い)だった。このように年産能力100万トンを超える中国の製紙大手が日本の古紙を全く使用していない。にもかかわらず昨年は中国向けに197万トンもの古紙が輸出された。中国市場は奥が深い。
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