▼回収量から消費量を差し引いたのが古紙の需給ギャップ、つまり余剰分だが、輸出国の場合、これがそっくり輸出の回っている。米国が古紙輸出国としてダントツの地位を占めたのも、需給ギャップが大きかったことによる。日本も01年から輸出国の仲間入りするようになると(輸出量が100万トンを突破)、需給ギャップに関心が持たれるようになった。需給ギャップの動向が分かると、輸出量をかなり正確に予測できるからだ。本紙は今年の輸出量を350万トンと予測したが、さて結果はいかに。
▼日本が輸出国の仲間入りをするようになったのが01年だが、翌年春頃から輸出価格が国内価格を上回るようになり、輸出上位が定着した。この流れは今日まで続いている。また中国市場の驚異的な成長によって、古紙は当面売りに困ることはないだろう。それまでの国内需給をみると、需給両者は対等とは言い難かった。買い手市場が長く続き、4年に1度くらいのペースでしか売り手市場が現出しなかったからだ。
▼昨年31%増と驚異的な伸びをみせた中国の古紙輸入だが、今年も反動はみられず二桁成長が続いている。ナインドラゴンの太倉工場の新マシンが試運転を始めたと伝えるので、さらに弾みがつくのでないか。
2024年10月28日
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