
▼帝国データバンクなどによると、昨年来の企業の倒産件数が減っている。そうした中で中堅板紙の自己破産を目の当たりにすると、板紙は不況業種だということを再認識させられる。昨年の天間製紙にしても今回の井出製紙にしても、80年代のピーク時の売上げからみると4割もダウンしている。コストダウンによる努力も売上げ減をカバーできなかったのだろう。両社とも負債額はほぼ年商分だ。
▼白板紙の生産推移をみると、92年の192万トンと97年の195万トンがピーク。生産が縮小の方向をたどる中で、王子製紙・富士工場が01年秋に日産650トンのわが国最大の白板紙マシンを稼働させた。同社にとっては既存のマシンのスクラップアンドビルドによる生産性の向上を目指したものだが、結果的には中小板紙の淘汰を早める要因ともなった。
▼静岡といえば中小製紙のメッカだが、板紙不況で脱落が相次ぐ中、最後の砦が家庭紙となった。古紙ものトイレットペーパーの生産の6割が静岡で生産されているからだ。トイレットペーパー市場も成長が鈍化しているが、まだ白板紙のように縮小はしていない。しかし、設備過剰、パルプものと古紙ものの競合、古紙もの同士の競争に加え、輸入紙の流入と前途多難だ。
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