▼富陽市の古紙の朝市で紙管古紙を満載したトラックを何台か、みかけた。富陽市には製紙会社が約350社前後あるとみられているが、紙管古紙を板紙原料として積極的に利用しているからであろう。この紙管古紙の相場が気になって日本に帰ってから調べてみると、古紙再生促進センターのデータによれば、2002年の秋でトン800元前後、昨秋は1,000元。今秋は昨秋よりも全般的に古紙価格が高いので1,100元くらいしているかも。仮に1,000元としても1元14円40銭なのでトン1万4,400円、キロ14円。日本の段ボール古紙よりも高いわけだ。
▼日本の紙管古紙をもっとも大量に使用していたのがレンゴー金津事業所(中芯原紙生産)。平成4年といえば13年も前だが、月間800トン使用していた。しかし①ピッチトラブル(接着剤の固まりが斑点として出る)が起こる②溶解しにくく歩留まりが悪いーなどの理由で同年末には使用を中止した。この影響は他の段原紙メーカーにも拡がり、その後、紙管古紙を使用するのは紙管原紙メーカーに限定されるようになった。
▼価格は当然安く、現在は限りなく無償価格に近いといわれる。安いということは輸出競争力があるわけで、輸出によってリサイクルの輪が拡がらないだろうか。
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
コラム「虎視」
段ボール古紙の調達価格が、段原紙の市況上昇のなか、据え置かれている。段原紙は2017年以降、5回目となる値上げ[...]
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]