2005年11月14日 オピニオン » 664号

コラム「虎視」 664号

コラム「虎視」

▼富陽市の古紙の朝市で紙管古紙を満載したトラックを何台か、みかけた。富陽市には製紙会社が約350社前後あるとみられているが、紙管古紙を板紙原料として積極的に利用しているからであろう。この紙管古紙の相場が気になって日本に帰ってから調べてみると、古紙再生促進センターのデータによれば、2002年の秋でトン800元前後、昨秋は1,000元。今秋は昨秋よりも全般的に古紙価格が高いので1,100元くらいしているかも。仮に1,000元としても1元14円40銭なのでトン1万4,400円、キロ14円。日本の段ボール古紙よりも高いわけだ。

▼日本の紙管古紙をもっとも大量に使用していたのがレンゴー金津事業所(中芯原紙生産)。平成4年といえば13年も前だが、月間800トン使用していた。しかし①ピッチトラブル(接着剤の固まりが斑点として出る)が起こる②溶解しにくく歩留まりが悪いーなどの理由で同年末には使用を中止した。この影響は他の段原紙メーカーにも拡がり、その後、紙管古紙を使用するのは紙管原紙メーカーに限定されるようになった。

▼価格は当然安く、現在は限りなく無償価格に近いといわれる。安いということは輸出競争力があるわけで、輸出によってリサイクルの輪が拡がらないだろうか。

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