▼浙江景興紙業の本社を訪問したのが4年前の2001年秋だった。当時の板紙の生産量は段ボール原紙中心に年産12万トン。その後同グループは外装ライナーと中芯原紙マシンを1台づつ増設、能力増は年産35万トンになった。ちなみに中国造紙協会調べによる同社の昨年の板紙生産量は26万8,000トンで、紙・板紙生産量ベスト20位にランクされていた。同グループの目標は高く、年産100万トンメーカーになること。
▼同グループに限らず、中国の製紙企業の設備投資意欲は極めて旺盛。板紙分野の新増設を挙げると、昨年末に寧波中華紙業が年産70万トンの白板紙マシンが稼働。今春にナインドラゴンが太倉工場に2号機(年産45万トン、中芯原紙生産)、今夏は東莞金州紙業が2号機(年産30万トン、紙器用板紙)、来年初にはリー&マンの東莞第2工場に40万トンマシン(段原紙生産)が完成する。4社4台だけでも185万トン、景興日紙を含めると200万トンの能力増だ。
▼驚異的な設備投資が明とすれば、暗は①原燃料の需給逼迫による価格の上昇②競争激化でこれを製品価格に転嫁することが難しい③利益率の低下ーなどに直面していることだろう。今回、景興日紙から聞いた話もこうした実情を裏付けている。
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]