▼北米から輸入されていた新聞用紙の開発輸入品が急激に減少しつつあることを知って驚いた。92年から03年まで12年にわたって50万トン台を維持していた輸入量(ピークは96年の64万トン)が04年から大台を割り始め、昨年はついに27万トンに。ピーク時の4割程度の輸入水準になってしまった。
▼新聞用紙の国内需要は横ばいなので、輸入品が後退すると国内の生産が増える。国内の生産が増え、かつ古紙の配合率が高まると、新聞古紙の国内消費は拡大する。ところで開発輸入品が後退した背景は為替相場が関係している。同輸入品は国内価格にスライドして新聞社に販売されており、円安による為替差損は国内製紙側の負担になるからだ。
▼円安は輸出に追い風。紙・板紙全体でみると、昨年の輸入が165万トンに対し、輸出は122万トン。輸入が輸出を大きく上回った。内需型の製紙産業は円安という追い風を生かせない。輸出の8割を占めているのが紙。①輸出余力がない②価格競争力に乏しい③輸出を増やすと古紙などの原料価格がさらに高騰する恐れがあるーなどによる。洋紙業界では今年から来年にかけて4社4台の塗工紙マシンが稼働する。仮に輸出を増やすと原料問題がさらに深刻化する?
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