▼昨10月、古紙価格が暴落した時、船積み後や船が出港したあとに契約がキャンセルされるケースが多々あって、日本の商社でも対応に追われた。LC(信用状)を受け取ってから買い付けたり、船積みしている場合は問題ないが、LCを受け取る前に船積みしてしまったあと、キャンセルの嵐に巻き込まれた場合も。この場合、輸入業者から代金を回収できず、かなりの損出を出した商社もあったようだ。9月頃まで商社間でも玉(古紙)の取り合いでLCを受け取る前に、つまり先に先に船積みしていたことで損出拡大につながった。
▼ある程度の信頼関係ができると、その都度、契約書を交わさなくなったり、輸出業者はLCを受け取らないで輸入業者に船積みしたりする。信頼関係に対するこうしたあいまいさが、異常事態になると問題点を噴出させる。一方的に契約を破棄してきた中国側(現地商社やメーカー)を非難することもできるが日本側にも油断があったのでないか。
▼国際ビジネスには大きなリスクがあるということを昨秋、身をもって経験したわけだが、なにも国際ビジネスだけでなく日本の商慣行にもあいまいな部分が多々ある。例えば遡り値下げや値上げ(値下げや値上げの時期を遡って実施する)などはその一例だろう。
2022年06月27日 コラム「虎視」 共和紙料の中村市太郎会長が今年4月18日に急逝した。本紙の創業者と同じ昭和21年生まれで、昨秋お会いした時はと[...]
2022年06月20日 コラム「虎視」 大和紙料・矢倉義弘顧問は、昨年11月に旭日双光章を受賞。今年5月の全原連・総会が大阪で開催されたが、その出席者[...]
2022年06月13日 コラム「虎視」 ロシアという大国は、世界史に出てくるまでに時間がかかった。その理由は、ロシア平原を通過する遊牧民の存在だった。[...]
2022年06月13日 ちょっとブレイク 韓国で最も好きなスポーツ選手の第1位に5年連続で選ばれているのが、イングランド・プレミアリーグのトッテナムで活[...]