
▼昨年は国慶節後に古紙の輸出価格が大暴落した。リーマンショックによる世界同時不況が古紙を含めた再生資源物全般の国際市況にも波及し、大幅な値引き要求やキャンセルの嵐が吹き荒れた。あれから1年。その後遺症も癒えつつあるが、日本の古紙の輸出市況の戻りは米国に比べて遅い。
▼この理由としていくつか挙げられよう。ひとつが1ドル90円前後まで上昇した為替の円高による手取り減。昨秋は105円前後だった。ふたつ目が国内製紙の大幅な消費減による需給ギャップの拡大。この結果、輸出数量は過去最高の年間500万トンに迫る勢いだが、これが価格と連動しない。米国は輸出が伸びるのは市況が強い時。価格次第で輸出が増える米国に対し、需給次第で輸出が増えるのが日本というわけだ。
▼今年の国慶節明けの市況はいたって安定している。今年は建国60周年に当たり、盛大な式典なども開催され、中国にとって世界に経済の回復状況をPRする絶好の機会でもあった。ただ金融機関の休業でLCが一時開けないというような一幕もあったけれど。ともあれ日本の古紙の輸出市況は米国次第。国慶節後の西海岸は強くなってきているので、関東商組の11月積み輸出商談(問屋手取り)はおそらく反発するだろう。
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